霊魂はどこに
お盆も過ぎて9月になるのに、今更霊魂なんかの話をするとは、会長もそろそろかなとお思いかもしれません。
そもそもお盆とは何ぞや?お盆は正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と呼ばれます。亡くなられた方やご先祖さまが、あの世と呼ばれる浄土からこの世(現世)に戻ってくる期間のことですね。故人が生前をお過ごしした場所、主に自宅でお迎えして、再び戻っていくあの世での幸せ(冥福)を祈る行事ですね。これは仏教に由来する行事ですから、我が国だけではなく韓国、中国、インドと東南アジアにもございます。
我が国は元々八百万の神を奉る習わしがありました。山の神様、田圃の神様、トイレの神様、台所の神様など。これは我が国固有の神道の考えで、全てのものに精神的な性格すなわち霊魂があると信じていました。この考えが各地に存在する神社なんです。我が太宰府天満宮は菅原道真公を神としてお祀りしていることはその証です。受験前には多くの受験生が学問の神様のお力にすがりに、お詣りをする姿は皆さんもよく見受けることでしょう。
この天満宮の裏山が宝満山ですね。標高829.6mで麓の竈門神社からの登山道は花崗岩の自然石で非常にハードな登山道です。七合目に百段ガンギと称するキチンとした石段がある他は自然石の石段ばっかりです。この山も英彦山、脊振山と並ぶ修験道の霊峰です。と言う事はこの山にも修験道者が修行するに足る大きな霊魂、パワーが宿っているのでしょう。もう30年近くなるでしょうが、我々も月一幹部研修会の行事として宝満登山をやっていました。6時半から登り始めて達者な人は1時間ちょっと、遅い人は2時間、頂上でおにぎり弁当を食べて下山。3、4回で皆さんギブアップ。きつくて午後から仕事にならないと言う事でした。それならと我が家の裏山の四王寺登山に切り替え。これは半年ほど続きました。この四王寺山も又歴史ある山なのです。戦国時代末期1586年八合目にあった岩屋城で島津、大友の攻防戦があり大友方の守将高橋紹運以下多くの兵士が全滅した古戦場です。私も時々岩屋城址まで登りますが、強者どもの霊魂を強く感じます。
取り止めのない話になってしまいましたが、霊魂は皆さんのすぐそばにも存在しているのです。今の人達にはそれを感じる力が薄くなってしまったようです。物質文明の弊害なのでしょう。たまには自然豊かな場所で御先祖様を偲んで失われた力を呼び戻してはいかがですか。
会長の独り言でした。