ミスマッチ
地球上に人類が出現してから、何年経っているでしょうか?我々の先祖が東アフリカに生まれたのは20万年前のことです。
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こうやって点を繋いでいって1万個にすると、この点1個が我々人類の1世代を表しています。・・・と点を全部合わせると人類の歴史になります。この中で今我々にとってごく当たり前の車や電気、水道、テレビのある世界に生きたのは何世代でしょうか?・・・・・・・・(点8個分)コンピュータや携帯電話、飛行機が普及した世界に生きたのは・・・(点3個分)スマホ、Facebook、インターネットがあって当たり前の世界しか経験したことのない世代は?わずか・(点1個分)にしか過ぎません。
もう直ぐ76歳を迎える私自身を振りかえっても、生まれた頃はテレビは勿論冷蔵庫、洗濯機、掃除機など影も形も有りませんでした。我が家に初めてテレビがやってきたのは10歳ごろでしょうか。画面を通じてアメリカのホームドラマを見て家の中に冷蔵庫、洗濯機、掃除機などが当たり前に有り、大きな自家用車を乗り回している様子を見て魂消(たまげ)るやら羨ましいやら、そんな時代でした。
東京オリンピックは、開催されるのかどうか、組織委員長もこの時期になって橋本聖子新委員長に交代を余儀なくされてしまいました。
先の東京オリンピック(1964年、昭和39年)を迎えて我が国にカラーテレビ、エアコン、マイカーが一挙に普及していったのです。
平成生まれの若い人たちには想像もつかないでしょうが、今の世界が長い人類の歴史の中で1万個中たったの点1個ということが何となくお分かりでしょう。
我が国だけに目を向けでも20万分の2000とわずか100分の1にしか過ぎません。
このような歴史の中で我々の脳はどのような進化を遂げて来たのでしょう。過去の世代の圧倒的多数、つまり1万個のうちの9500個分の人達は、狩猟採集民として生きてきました。ところがわずか100個にも満たない歴史の中で生活様式は劇的に進化してきました。冒頭に挙げたように最近の進化はたった数個の中で起きたことです。ですから我々の脳はこの劇的な進化に対応出来ていないのです。我々高齢者はアナログからデジタルに上手く適応出来ないのも宜(むべ)なるかなです。昔返りを懐かしんだり望んではいませんが、このミスマッチをもう一度振り返ってみたいものです。
会長のボヤキでした。