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創業者末永光俊を想う

 記念すべき東京オリンピックも無事開催されました。柔道の阿部兄妹をはじめとする金メダルラッシュもあり、これからの選手たちにも大いに期待したいところです。

 8月1日は創業者である祖父末永光俊の生誕記念日です。先月7月11日は命日でもあり、来月9月4日は我が社の65回目の創業記念日になります。祖父との思い出に触れるひと時となります。今月号の想いの道は祖父の回顧祈念号として、祖父が亡くなった際に発行された追悼記事を掲載させていただきました。私たち260名近くの社員の中で、祖父の顔を知っている社員もごく僅かとなりましたが、今私たちロジテム九州が健全に経営できているのも65年前にトラック1台で始まった祖父の努力のおかげでございます。創業65年を迎えるこの時に今一度、創業者のみならず創業から今まで関わっていただいた先輩社員の皆様へも感謝の気持ちを忘れずにいたいものです。

 私は5歳から12歳まで、両親兄弟と離れて祖父母に育ててもらいました。ブラジルに住んでいた両親の代わりに幼稚園、小学校時代は厳しい教育を受けました。改めて考えると創業者である祖父、2代目の父、そして3代目である私と、親と子で脈々と受け継いできたこの会社の経営。私だけは生まれた時からロジテム九州(当時は末永通商という社名でしたが)の社長という運命を授けられたのです。そのため、帝王学や英才教育ではありませんが、特に期待をこめて教育をされたのでしょう。毎日、早朝に叩き起こされ6kmのジョギング、学校の宿題以外に国語・算数・理科・社会のドリル、日記をつけることを厳しくやらされました。友達と遊びたい盛りの小学校時代をそのように厳しく、躾されたのは今でも忘れられません。病気や怪我のない身体に育ち、勉強することが習慣化され、優秀な高校を卒業でき、アメリカはボストン大学の経営学部を卒業できたことも祖父の幼少期の教育のおかげでしょう。

 アメリカへ留学する際に座右の銘として、「一、身心の逞しい人間像を追求せよ」「一、継続は力なり」という言葉を授けてくれました。これらの言葉通りの人間になっているかと問われるとまだまだ至らない部分ばかりですが、終生この座右の銘を持って人間完成を目指して錬磨いたします。今や創業65年、社員数も260名と創業当時は想像もしていなかった規模の会社になったことでしょう。しかし今はあくまで通過点であり、創業100年と更なる成長を目指して祖父の教えを大切にし、3代目社長の役割を全うして参ります。これからも皆様のお力添えをよろしくお願いいたします。